本が好きになったきっかけ
七つの会議を読んで
最近立て続けに半沢直木や下町ロケットなどドラマ化されている池井戸潤氏の本です。
ありふれた中堅メーカーで起こるトラブルに関する作品ですか、ぐいぐい引き込まれてあっという間に読んでしまいました。
会社員ならではの社内政治の話や駆け引きといったところが会社員の自分にとって割と身近に感じ、親近感がわくからこそ、どんどん読み進めたくなる話に思いました。
八話から構成されており、一話一話が別のキャラクターからの視点で書かれているのが特徴で、読み進めるうちに別の視点から事実が明らかになっていき、話として一つにまとまっていく構成が面白く、出てくるキャラクターのイメージが前半と後半で変わってくるところが面白かったです。
自分の立場だったらどうするのだろう?自分はこのキャラクターと同じことしそうだなぁ、会社員てなんだろう?など、色々考えさせられる本でした。
池上彰の君たちと考えるこれからのことを読んで
この本は日経新聞の「池上彰の大岡山通信 若者たちへ」を加筆修正したものです。
最近の時事ネタを歴史の背景から分かりやすく書かれており、読みやすいです。
大学の講義を元にしているそうです。
大学で池上さんの授業を受けたかったなぁ。
厳しすぎて受講生が年々減ったそうですが(笑)
気になったトピックは「期待される答え」をさがすのはやめようです。
東工大の講義でレポートを書かせたところ、出題者の求めている答えを探りながら書いているという共通の特徴があったそうです。
受験戦争を勝ち抜いて東工大に入った学生たちは求められている答えを素早く探しだし、出題者を満足させる訓練を積んできたからではないかと書かれています。
社会には正解がない問題ばかりなので、いかにして、自分の答えを導き、根拠を持って進めるかを研鑽していかなきゃいけないなと思いました。
マッキンゼー流入社1年目の問題解決の教科書を読んで
マッキンゼーといえばBCGと双璧をなす世界トップの戦略コンサルティングファームです。
提案書だけで数千万円というお金をもらうビジネスなので、分析と提案書の質が肝となっています。
この本でも、大きく分けて二つのことに触れています。一つは分析、もう一つはアウトプットです。
フレームワークというツールも紹介していますが、あくまでも重要なのは、分析するときの本当の問題は何かということです。
顧客から依頼されたことをやるだけでなく、それを実際に現場に足を運んだりして現状を把握し、問題を新たに定義して提案することが重要であると書かれています。
まずは問題を疑うことです。
転びやすい階段があるのでどうにかしてほしい → 従業員が急いで階段を利用するので転ぶ → 作業の導線でこの階段を利用している → 作業の導線を見直すことはできないか?
このような例がありました。
日常的に起こる問題も大抵はこのように本質ではないのだと思います。
そして、「so what だからなに?」「why so それはなぜ?」が最も根底にある考え方だそうです。
アウトプットするときもこの資料から言えることは何か?なぜそういえるのか?
仕事をしているとついつい時間に終われてこの2つをないがしろにしてなんとなくそういえるという資料を作ってしまいます。しかし、マッキンゼーはこの部分を徹底的にやり、一目で府に落ちるロジカルな資料を作るからこそ資料を作ることで価値を産み出しているわけです。
妥協せずにこの考え方を身につけて仕事に生かしたいですね。
進め!!東大ブラック企業探偵団を読んで
実在する「Tゼミ」(瀧本哲史京都大学客員准教授が顧問)をモデルにした本だそうです。
瀧本氏と言えば、少し前に「武器としての決断思考」「僕は君たちに武器を配りたい」などの本で話題になっていた方ですね。
こんな授業を受けてみたかったなぁ。
さて、話がそれましたが、この本では、
実際に我々の多くが知っている企業をデータを用いて分析、考察している。よく見るけど意外と内部を知らない業界の話を分かりやすく砕いて語っている。
本のタイトルになっているブラック企業に関してはブラック企業をきちんと定義していないので、(あえてしていない?)ブラック企業はこれというものを紹介しているものではないです。
人によってブラック企業の定義が違うということかな?
個人的には人によって価値観が違うので、ブラックと思う企業も人によって違うと考えてます。(明らかな法令違反はブラック企業ですが。)
企業分析のやり方や、業界の動向を知るにはいい本だなと思いました。
勝ち続ける意思力を読んで
日本人初のプロゲーマーとなった梅原氏のゲームの取っ掛かりからプロの契約に至るまでの話です。
読んでみての所感は
「圧倒された」
の一言でした。
こういうプロ選手の本は大抵良い部分にフォーカスして書くことが多いように思いますが、この本は違います。
ゲームを突き詰めようとしたきっかけから、ゲームを辞めたことなど、赤裸々に暗の部分を記載しており、それでも努力し続けて勝ち続けた明の部分とのコンストラストがはっきりしていて、読むものを引き込んでしまう。
そして、やったことのある身近なゲームだからこその共感、引き込む力がある。やったことがあるからこそ、やった努力がストレートに伝わって、ただただ圧倒された。
梅原氏が勝ち続けるために必要なのは
変化をすること、そして、自らの手で試行錯誤することを挙げている。
ネット社会で調べれば大抵のことは解決できる現代において、自らの手で試行錯誤しないと10 が限界で11,12,13といった強さにはなれないというのは共感した。
努力することのエネルギーを分けてもらえる本でした。