ITロードマップ2016年度版を読んで
本のタイトルの通り、この本ではITに関する将来の展望を述べています。
IT業界を志望している就活生や、IT業界と関係している人達、ITで何ができるのかを知りたい人は読むと将来を意識することができるいい本だなと思いました。
スマホが登場してからのビジネスの変容スピードは甚だしく、様々な業界でITが使われるようになってきています。
今までITとはあまり関係のなかった企業、業界もITを使うことが増えてきており、そういう意味だと、将来の社会像が見えてくる本になっています。
ITに関する流行語も身近に増えてきており、ビッグデータ、フィンテック、人工知能(ディープラーニング)、AR、IoTと、新聞で見ない日はないのではないかというくらいに感じます。
これらの技術、サービスについて、それぞれの概要、展望を述べており、興味のある部分だけ読むのでもよいと思います。
ツカむ!話術を読んで
ツカむ!話術 はパトリック・ハーラン氏の本です。
お笑いのパックンマックンのパックンです(私は芸人をあまり知らないので知りませんでした。。)。
お笑い芸人のアメリカ人が日本語で話術に関する本を書いていることに興味を持ち、読んでみました。
説得力をあげるための三大ファクター「エトス」「パトス」「ロゴス」が重要であると書かれています。
エトスとは人格的なものに働きかけ、信用させるための表現です。
パックンはハーバード大学出身、東京工業大学での非常勤講師、アメリカ人、コメディアンという四つのポイントでコミュニケーションスキルを伝える本を出版することのエトスをあげています。
要はもちは餅屋に聞けと。相手が知りたいと思うこと、話したいと思う人だと思わせるラベルを自分が持っているとアピールすることがエトスなのかなと理解しました。
合コンだったら一流大学出身、一流企業に勤めてる年収1千万円、高身長、趣味がスポーツで細マッチョみたいなところでしょうか?
パトスは感情に働きかけるものです。
共感であったり、ほめたりすることと書かれています。
合コンだったら相手の良いところをひたすら誉めるということで、相手の心を開いてもらう効果がありますね。
ロゴスは知性に関係するものです。
ロジックであったり、比喩であったり表現のテクニックを表しています。
一番興味深かったのが三の法則です。
やすい、うまい、はやいやじぇじぇじぇなど三拍子でリズミカルなものはいいキャッチフレーズになるというものです。
セブン・イレブン いい気分とかもそうですね。
三つの要素がありますが、エトス〉パトス〉ロゴスの順で重要だと述べています。
薄い本のなかに話術のテクニックが端的にまとめられており、また、池上彰氏との対談が面白いのでコミュニケーションに関して興味ある人は読んでみるといいと思います。
本が好きになったきっかけ
七つの会議を読んで
最近立て続けに半沢直木や下町ロケットなどドラマ化されている池井戸潤氏の本です。
ありふれた中堅メーカーで起こるトラブルに関する作品ですか、ぐいぐい引き込まれてあっという間に読んでしまいました。
会社員ならではの社内政治の話や駆け引きといったところが会社員の自分にとって割と身近に感じ、親近感がわくからこそ、どんどん読み進めたくなる話に思いました。
八話から構成されており、一話一話が別のキャラクターからの視点で書かれているのが特徴で、読み進めるうちに別の視点から事実が明らかになっていき、話として一つにまとまっていく構成が面白く、出てくるキャラクターのイメージが前半と後半で変わってくるところが面白かったです。
自分の立場だったらどうするのだろう?自分はこのキャラクターと同じことしそうだなぁ、会社員てなんだろう?など、色々考えさせられる本でした。
池上彰の君たちと考えるこれからのことを読んで
この本は日経新聞の「池上彰の大岡山通信 若者たちへ」を加筆修正したものです。
最近の時事ネタを歴史の背景から分かりやすく書かれており、読みやすいです。
大学の講義を元にしているそうです。
大学で池上さんの授業を受けたかったなぁ。
厳しすぎて受講生が年々減ったそうですが(笑)
気になったトピックは「期待される答え」をさがすのはやめようです。
東工大の講義でレポートを書かせたところ、出題者の求めている答えを探りながら書いているという共通の特徴があったそうです。
受験戦争を勝ち抜いて東工大に入った学生たちは求められている答えを素早く探しだし、出題者を満足させる訓練を積んできたからではないかと書かれています。
社会には正解がない問題ばかりなので、いかにして、自分の答えを導き、根拠を持って進めるかを研鑽していかなきゃいけないなと思いました。
マッキンゼー流入社1年目の問題解決の教科書を読んで
マッキンゼーといえばBCGと双璧をなす世界トップの戦略コンサルティングファームです。
提案書だけで数千万円というお金をもらうビジネスなので、分析と提案書の質が肝となっています。
この本でも、大きく分けて二つのことに触れています。一つは分析、もう一つはアウトプットです。
フレームワークというツールも紹介していますが、あくまでも重要なのは、分析するときの本当の問題は何かということです。
顧客から依頼されたことをやるだけでなく、それを実際に現場に足を運んだりして現状を把握し、問題を新たに定義して提案することが重要であると書かれています。
まずは問題を疑うことです。
転びやすい階段があるのでどうにかしてほしい → 従業員が急いで階段を利用するので転ぶ → 作業の導線でこの階段を利用している → 作業の導線を見直すことはできないか?
このような例がありました。
日常的に起こる問題も大抵はこのように本質ではないのだと思います。
そして、「so what だからなに?」「why so それはなぜ?」が最も根底にある考え方だそうです。
アウトプットするときもこの資料から言えることは何か?なぜそういえるのか?
仕事をしているとついつい時間に終われてこの2つをないがしろにしてなんとなくそういえるという資料を作ってしまいます。しかし、マッキンゼーはこの部分を徹底的にやり、一目で府に落ちるロジカルな資料を作るからこそ資料を作ることで価値を産み出しているわけです。
妥協せずにこの考え方を身につけて仕事に生かしたいですね。
進め!!東大ブラック企業探偵団を読んで
実在する「Tゼミ」(瀧本哲史京都大学客員准教授が顧問)をモデルにした本だそうです。
瀧本氏と言えば、少し前に「武器としての決断思考」「僕は君たちに武器を配りたい」などの本で話題になっていた方ですね。
こんな授業を受けてみたかったなぁ。
さて、話がそれましたが、この本では、
実際に我々の多くが知っている企業をデータを用いて分析、考察している。よく見るけど意外と内部を知らない業界の話を分かりやすく砕いて語っている。
本のタイトルになっているブラック企業に関してはブラック企業をきちんと定義していないので、(あえてしていない?)ブラック企業はこれというものを紹介しているものではないです。
人によってブラック企業の定義が違うということかな?
個人的には人によって価値観が違うので、ブラックと思う企業も人によって違うと考えてます。(明らかな法令違反はブラック企業ですが。)
企業分析のやり方や、業界の動向を知るにはいい本だなと思いました。