東大から刑務所へを読んで
東大出身で刑務所に入ったことのある2人が刑務所生活について対談形式で述べられている。
たいていの人は入ったことのない刑務所での生活をざっくばらんに語っています。
苦しい生活であったにもかかわらず、高校時代の思い出を振り返るかのような感じで語られています。
こっちの刑務所のメシはまずくてこっちの刑務所はまあまあうまかったといった話や、刑務所ではエロ本の差し入れOKといったことまで刑務所あるあるを語っています。
特に印象に残ったのは差し入れの大切さ。
世間から隔離されているので、他愛のない話を手紙で送ってくれるとうれしいといったことや、拘置所は床が硬くてケツが痛くなるから分厚い座布団があると助かる、殺風景な部屋なので生花があると気分が晴れるといったことが書かれています。
なかなか刑務所に入ったことのある人はいないと思うので、どういう差し入れがあると嬉しいのかというのが書かれているのは実体験に基づいているので納得感があります。
自分や友人が刑務所に入ることになってしまったのであれば、読んでおいて損はないと思います。
1%の人になる方法を読んで
レアキャラにならないと生き残れない時代の道しるべ。
これからの時代、二極化が進んでいく世界に突入し、格差が広がっていく。つまり、一万人に一人のスーパーエリートが活躍していき、その他大多数の人は中国やインドの安くて優秀な人材に淘汰され、仕事が無くなっていく。
スーパーエリートになれない人はどうしようもないのか?
1つの分野で1万人に1人のスーパーエリートになるのは難しい。だけど、100人に1人になることは時間をかければ誰でもできる。そうした分野を3つもつと、100✖100✖100で1万人に1人の逸材になれる。
こうしたレアな人材になっていくことが今後重要であると藤原さんは述べている。
好きなことを3つ組み合わせて自分にしかできない新しい可能性を探してみよう。
ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由を読んで
未来食堂の経営者、小林せかいさんの2作目です。
変わった食堂を経営している小林さんがこの食堂を詳しく解説している本です。
50分お店を手伝うとご飯が1食無料になる「まかない」、まかないでの1食無料券を他人のために寄付して利用して貰える「ただめし」、冷蔵庫にあるもので好きなものをリクエストして作ってもらえる「あつらえ」、飲み物を持ち込める「さしいれ」。
これらの変わった仕組みをなぜ取り入れたのか、どういう葛藤があったか、どういう試行錯誤の上でできたのかを店主の目線で詳しく書かれています。
同じような仕組みを取り入れてみたいと考える人や未来食堂に興味がある人は読んでみるとよいと思います。
やりたいことがある人は未来食堂に来てくださいを読んで
最近日経新聞でも紹介されていた未来食堂を経営している小林さんの本です。
未来食堂とは、他にはないかなり特徴的な食堂で、その実現に向けて取り組んだこと、取り組んでいることを具体的に説明してくれています。
メニューが日替わり一種類のみであったり、まかないという50分働くと1食無料になったりする仕組みなどを導入しています。
この食堂をやるにあたって理系、エンジニアの効率性重視の考えが詰まっていて、上述の仕組みなども一見そんなことできるの?と思いますが、理由を読むとなかなか効率的な考えに基づいていて府に落ちます。
また、ところどころに直筆の文章が挿入されており、小林さんの等身大の言葉で語られているのが伝わり、共感させられます。
特に、マスコミ対応の苦労と対策の章が秀逸で、テレビで取り上げられたらいいことずくしで悪いことなんかないだろうと安易に思っていました。
良いことに関するデメリット(美人とかお金持ちとか)はなかなか相談できないというのが心に残りました。
他にも2冊本をだしているようなので読んでみたいです。
チーズはどこへ消えた?を読んで
本の厚さは薄いですが内容は深くて考えさせられます。
この本のタイトルにもなっているチーズはここではその人にとって大切なものを意味しています。
その大切なものをめぐってどのように考え、行動するのかを4人(2人の小人と2匹のネズミ)の対比で描いています。
人は大切なものを見つけるとそこに安住してしまう。
例えば、今の仕事。自分がしている仕事をただただ与えられたものを淡々とこなして同じ事をして過ごしてしまう。
すると、突然リストラや技術革新で仕事がなくなったときにすぐには受け入れられず、あたふたしてしまう。
そうならないように、外の世界を知り、変化を意識して準備しておかないといけない。
この本ではそうした状況を考えさせてくれるストーリーで面白いです。
現状に甘んじている人、漠然と日々を過ごしている人は読んでみるとよいと思います。
好きなことだけで生きていくを読んで
AIが発達してきており、大多数の人の仕事が無くなる世の中は遠くないと言われている。
逆に、昔では考えられなかったユーチューバーやブロガーといった新しい仕事も増えている。
アップルがiphoneを発売し、スマホが身近になった今だからこそ、様々な情報が飛び交っており、ニッチだったことも発信すれば共感し、ビジネスにつながる世の中になってきている。
だからこそ好きなことをとことん突き詰めて発信していけば 、仕事としてやっていくチャンスが増えているのだと思う。
そんな時代だからこそ、好きなことをとことんやれ、とことんはまれと背中を押してくれる本です。
堀江さんは特に行動が大事だと述べている。何かを考えてやらないくらいならとりあえず行動しろと。行動しないとわからないことも多いし、行動したら見えることがたくさんある。
働き方改革が叫ばれているなか、仕事の時間短縮に焦点があてられていますが、個人的には仕事を楽しくやれる工夫が大事になるのかなと思わせた本でした。